(部門紹介) 臨床検査室
臨床検査室では、臨床検査技師が検査を担当いたします。
資格を有する技師が生理検査や検体検査を行い迅速で正確な結果を提供する事で、医師の的確な診断や効果的な治療を行えるよう診療の支援を行っております。
設備
- 心電図
- ABI/PWV検査
- 超音波骨密度検査
- 超音波検査(腹部、心臓、甲状腺、血管、乳腺)
- 検体検査(生化学、血液学、尿検査)
- 呼吸機能検査
- 呼気NO検査
- 呼気CO検査
生理検査
心電図
心臓の微弱な電子信号を波形として捉え体表面から検査します。
不整脈や狭心症、心筋梗塞の病変検索に対応します。
※検査所要時間：5分～10分ほど
ABI/PWV検査(動脈硬化検査)
足首と上腕の血圧の比（ABI）と拍動による血液の伝達速度（PWV）を検査します。
動脈の狭窄や閉塞の程度、血管の硬さの評価に対応します。
※検査所要時間：10分～15分ほど
超音波骨密度検査
踵(かかと)の骨に超音波を当てて骨密度を検査します。
骨粗鬆症の早期発見やスクリーニング検査に対応します。
また、当院では放射線を使用しないため被爆の恐れなく検査を受けることができます。
※検査所要時間：5分～10分ほど
超音波検査(エコー検査)
心電図検査等から、より精密な画像検査が必要となる場合に超音波にて検査します。
人には聞こえない高い音(超音波)を用いて身体の内部を観察することができ、画像や動画で観察部位の形態・大きさ・血流を評価します。
また、放射線を使用しないため被爆の恐れなく検査を受けることができます。
腹部エコー
お腹の内にある肝臓・胆のう・腎臓・膵臓・脾臓などの各臓器の形態・大きさを検査します。
各臓器の腫瘍性病変、脂肪肝、ポリープ、のう胞の検索に対応します。
※検査所要時間：20分ほど
心エコー
心臓の形態（大きさ・厚み・弁）や動き（血流の状態）を検査します。
心電図の波形では捉えきれない心臓の形態や動きを画像、動画を通して観察できます。
弁の異常からなる狭窄や閉鎖不全、動きの異常からなる狭心症や心筋梗塞の検索に対応します。
※検査所要時間：30分ほど
血管エコー
血管の形態（厚み、弁、プラークの有無）を検査します。
頸動脈エコーでは、主に動脈硬化の検索に対応します。
下肢静脈エコーでは静脈瘤の検索に対応します。
乳腺エコー
乳腺エコーでは、しこり等の腫瘍性病変を検査します。
乳がん検診で代表的なマンモグラフィと比べ、しこりの検索に優れます。また放射線を使わないので安心して検査を受けていただけます。
検体検査
血液・尿などの検体を幅広く検査しております。
一般的な検査項目については、採取より約1時間で結果を報告しており、当日中に迅速な治療が提供できるよう支援しております。
一般的な検査項目
- TP(総蛋白)
- アルブミン
- UN(尿素窒素)
- クレアチニン
- UA(尿酸)
- 総コレステロール
- LDLコレステロール
- TG(中性脂肪)
- 総ビリルビン
- AST
- ALT
- γ-GT
- CK
- CRP
- 血糖
- HbA1c
- Na/CL
- K
- Ca
- 血算5種(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット、血小板数)
- 尿定性(比重、pH、蛋白、糖、ケトン体、潜血、ウロビリノゲン、ビリルビン)
導入検査機器
生化学
血糖・HbA1c
血液学
尿検査
循環器疾患
心筋梗塞
10分以上持続する胸の痛み、圧迫感、場合よっては左腕・肩・みぞおちの痛み等
心電図では、動脈硬化や脂質異常症により心臓への血流が塞がれ、酸素不足による心筋壊死が発生した際、心筋梗塞特有の波形が発生します。
不整脈(心室性期外収縮)
動悸や胸の不快感
通常とは別の場所から、やや早いタイミングで心臓に電気が流れると発生します。
不整脈の中でもよく見られ、多くは年齢や身体的な変化で発生します。
頻回の場合は、精査となります。
僧帽弁閉鎖不全症
身体のだるさ、労作時の息切れ、呼吸困難、不整脈、等
心臓にある弁のひとつ(僧帽弁)が閉まりづらくなり左心房へ血液が逆流してしまう症状です。 心エコー検査では、カラードプラにより血液が逆流している様子が確認できます。
心房中隔欠損症
生まれつき右心房と左心房の間を隔てる筋肉の壁に、穴が開いている状態です。
大人になるまで症状もなく、健診などで見つかる場合もあります。
カラードプラを用いた血流の流れが確認できます。
脂肪肝
倦怠感、食欲低下、疲れやすい、等
エコー検査では蓄積した脂肪が反射して白く写ります。肝臓と腎臓のコントラストを比べて評価します。
腹部疾患
みぞおちの痛み、吐き気、炎症による発熱がある、こんな症状の時は…
胆のう結石
エコー検査では胆のう機能が低下し胆のう内にコレステロール等が結晶化したものがみられます。結石がエコーを強く反射するため黒い影を引いて写ります。
血管疾患
高血圧、脂質代謝異常症、肥満、喫煙している、こんな時は…
動脈硬化性変性
頸動脈エコーではコレステロールなどの塊である「プラーク」の様子が確認できます。これによって血管の中で血液が流れにくくなります。 重度では血流が流れにくいことによる一過性の脳虚血やプラークが剥がれ脳血管に詰まってしまった場合は脳梗塞へ進行します。
