作業療法[OT]

作業療法(OT: Occupational Therapy)とは

作業療法の目的は、病気や怪我で日常生活に困っている方が、身の回りのこと(食事、整容、排泄、着替え、入浴)や、生活関連動作(家事、仕事、余暇など)を一人で、あるいは介助の方と共に安全に実施できるようにすることです。
一人ひとりが持つ“その人らしい生活”を取り戻し、維持できるように、それぞれに合った作業活動を提案し、脳や身体機能の回復を促していきます。
また、様々な社会資源を活用し、生活しやすい環境を整えていきます。

主な作業療法の紹介

[日常生活活動練習・生活関連活動練習]

昇降式キッチンを備え、各ご家庭に近い環境で調理動作練習などの応用動作練習を行います。患者さまの退院後の生活を想定し、掃除や洗濯など、必要となる動作を実際の生活場面に近い環境で練習します。
患者さまの能力に応じた箸動作の練習に加え、必要な場合は自助具の提案なども行います。

[運転再開支援 ドライビングシミュレーター]

当院では、仕事や生活のために自動車の運転が必要な方を対象に、自動車運転再開に向けた支援(運転再開支援)を行っています。運転再開支援では、神経心理学検査に加え、ドライビングシミュレーターを使用した検査を行います。
ドライビングシミュレーターでは、反応速度や危険予測など、運転行動に関する評価を行うことができます。

[高次脳機能障害者およびそのご家族への支援]

高次脳機能障害とは、脳卒中などの病気や交通事故などで脳の一部を損傷したために、思考・記憶・行為・言語・注意などの脳機能の一部に障害が起きた状態をいいます。 外見からは分かりにくい障害であるため、周りの人から十分な理解を得ることが難しく、誤解されてしまうことがあります。
当院では、高次脳機能障害の改善に向けた訓練や、復職に向けた支援などを行っています。
また、必要に応じてご家族への支援も実施しています。